ターボに重要なオイル

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ターボとは

排気ガスの圧力を利用して過給機(ターボ)を動かして強制的に大量の空気をエンジンに送り込む装置のこと

ターボの起源は第二次大戦に遡る 実は昔からある技術を現代の乗用車などに応用しています

タービンは高温になる!
冷却能力が高いオイルが必要です

ターボチャージャーの羽は1分間に10万~20万回転ともの凄い速さで回っています

磨耗をおさえ滑らかに回転させるために エンジンオイルで軸を浮かせているのです

これを流体潤滑といいます

クランクシャフトも同じ流体潤滑

ターボ全体は排気ガスの熱で200℃の高温になりますので 冷却が必要になります 現代のターボチャージャーはエンジン同様に冷却水で冷やしています スポーツ走行などを行うと真っ赤に焼けることもあります

真っ赤に加熱したインペラーの熱が直接伝わるので 温度の低い新鮮なエンジンオイルを送り込んで冷却と潤滑を維持する必要があります 一度、油温が120℃を超えた化学合成オイルは配合されている添加剤が劣化しています

それがターボに送られたらどうなるでしょう? 高温に強いと言われる化学合成オイルはベースオイルが劣化しにくいだけで 配合されている添加剤が先に劣化して使えなくなってしまうのです

ターボは流体潤滑とは

流体潤滑とは油中に浮かんだ状態の潤滑のこと

簡単にいうと水の上を滑っている水上スキーと同じ原理

オイルポンプによりオイルが送りだされています この送り出されたオイルの圧力つまり油圧により油中に浮かんだ状態を示します

タービンは流体潤滑しています

流体潤滑は粘度が重要なキーポイント

粘りがあり 冷却性の高いオイルが求められます
粘りは通常 増粘剤(ポリマー)で作られますが この増粘剤は熱に弱くせん断にも弱い

せん断とは

せん断とは分子が切られること 金属同士がぶつかる時に分子が切られます

高回転でエンジンを回したりすると せん断が早まります

この添加剤の質により摩擦・摩耗を抑制しているわけです ですからこの添加剤の質が悪いとエンジン始動時に摩耗していくことになります これをコールドスタート(冷間時スタート)といいます

通常製法とノンポリマー製法

粘度を作り上げる製法には、通常製法ノンポリマー製法の2つがあります 

通常製法は1種類のベースオイルに添加剤を加える製法です

もっとも多くこの製法が使われています 

同じベースオイルを使っても添加剤の品質・使い方しだいで全く異なる性能を発揮します

ノンポリマー鉱物オイルリッチ製法【推奨】

通常1種類のベースオイルに添加剤を加える製法に対して

贅沢に2種類のベースオイルを使用して粘りを作り出します

このため生産コストは高くなります

ノンポリマーは本来持っている性能を引き出す製法です。

通常の製法

料理に例えるならば 添加物を加えて味付けし 賞味期限を長くさ 発色剤で色味を良くしておいしそうに見せかけたもの

ノンポリマー製法

ノンポリマーは添加物を使わず 食材本来の味を生かして体に良い物を美味しくする料理

ポリマーを使わない製法は高コストですから販売価格も高くなってしまいますが それに見合った分以上の性能を発揮します

ノンポリマーは粘度変化に強く通常製法の2倍〜4倍安定

エンジンのトラブルに対して抑止効果が高くなり白煙防止・オイル消費防止効果的です

通常製法とノンポリマー製法の性能劣化曲線

エンジンオイル屋では、粘度が常に安定する
ノンポリマー製法のエンジンオイルを推奨しています。

粘度変化が少ないから白煙防止・オイル消費防止に効果的なのです

ノンポリマーのメリット

  1. 熱に対してドロドロ加減が安定するからメカノイズが減少
  2. 粘性が安定すると隙間を埋める力が強くなるからエンジンフィーリングが長持ち 白煙防止・オイル消費防止に有効
  3. 隙間を埋める力が強くなると旧車・過走行車のピストンとシリンダーとの隙間、ヘッドカバーとの隙間からのオイル漏れ予防ができるようになるからトルクアップ
  4. 鉱物オイルだから冷却性が高く熱ダレ防止・タービンの冷却にも有効
  5. メタルシールド(極圧剤)を配合しエンジンを保護

エンジンオイルの選び方

目的にあったオイルを選びましょう

エンジンオイルは使い方・環境・エンジンの状態で選ぶのもです 目的にあったエンジンオイルを使いましょう とにかく安いエンジンオイルを頻繁に換えたいと思うのであれば それで良いと思います 人それぞれ価値観というものが違いますから

燃費を良くしたい場合は低粘度を選ぶことにありますが 走行距離が多い場合は低粘度を使う事で オイルが減ったり 白煙になる場合もあります

特にオイルの製造方法でこれらの性能は大きくわかることを知ってください

どのオイル(粘度)を使ったらいいのか気になったら

元エンジンチューナーでエンジンオイルのプロがお客様お一人お一人の愛車に最適な粘度の選定をサポートさせていただいております

あなたの求めるものは何ですか?エンジン保護?旧車用のオイル?燃費?白煙?目的にあったオイル選びをしましょう

ご注意
整備に関するお問合せはご遠慮ください
整備は現車を確認しないと問題個所を特定するのは困難です

他社メーカーのお問合せにはお答えできません
当社は回答する立場にございませんのであらかじめご了承ねがいます

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