- 化学合成オイルのメリット&デメリットを知る
- 化学合成ベースオイルのメリットは近代車向き
- 化学合成ベースオイルは流動性が高いから近代車向きな理由
- 近代エンジンでは「粘りは逆に邪魔」
- 鉱物ベースオイルのメリットは旧車向き
- 化学合成/部分合成/鉱物の3種類しかないと思ってまいませんか?
- 化学合成オイルは耐熱性が高い?
- エンジンオイルの求められているものは耐熱性ではなく冷却性です
- 化学合成オイル鉱物オイルの耐久性ってどのくらいの違いがあるの?
- 鉱物オイルは品質が悪いというのは時代遅れの考え
- オイルが黒くなる3つの理由
- ノンポリマー鉱物オイルは旧車・過走行車にとってメリットだらけ
- 通常製法とノンポリマー鉱物製法の耐久性の違い
- 旧車・過走行車にお乗りの方はぜひRIZOILを!
- 番外編:部分合成オイルについて
- 車用エンジンオイル
- バイク用エンジンオイル
化学合成オイルのメリット&デメリットを知る
化学合成オイルは高性能の代名詞?
レースや雑誌によく取り上げられている化学合成オイルは、
「高性能の代名詞」とされています。
しかし、本当に化学合成オイルは本当に高性能なのでしょうか?
結論から言います
化学合成ベースオイルのメリットは近代車向き
- 近代車向き
- 燃費
- アクセルレスポンス
- 近代エンジン向き
- レース
化学合成ベースオイルは流動性が高いから近代車向きな理由
化学合成オイルはサラサラした流動性の高いオイル
共通するメリットは、なんと言っても「流動性が高い」こと流動性とは「サラサラとして流れやすい」という意味
ピストンなどは少し隙間がないと動きません
その少しの隙間を最小限動かすだけで良いのですつまり
「オイルはドロドロした粘りのあるものよりも サラサラした水のようなもので十分」ということになります
ドロドロとした粘りが強い程隙間を埋める力は強くなり サラサラな粘りが少なくなるほど隙間を埋める力は弱くなる
近代のエンジンはとても隙間を小さく作っています
精度が非常に高い技術で作られているからです
ところが旧車・過走行車は摩耗や精度も悪いものが多いため サラサラな粘りの少ないオイルだとオイル漏れやピストンとシリンダーとの隙間を埋めることが出来ない場合は 白煙・オイル消費につながりやすくなります
近代エンジンでは「粘りは逆に邪魔」
近代のエンジンが化学合成オイル指定になっている理由の一つは流動性が必要だからです
※オイルが通りにくいからと言うと 中にはオイルが循環しなくなって焼き付くと勘違いする人が必ずいます 焼き付くことは決してありません
エンジンのオイルポンプは、クランクシャフトに直結しています
そのため、オイルがドロドロと粘りが強くなると、クランクシャフトが回転しにくく感じ、アクセルを踏んだ時にエンジンレスポンスが落ちたように感じるわけです
鉱物ベースオイルのメリットは旧車向き
- 旧車向き
(摩耗したエンジンを保護します) - 熱ダレ防止
(空冷エンジン・ハイパワーエンジンなどの熱によるパワーダウンを防止) - 気密性アップ
(摩耗した隙間を埋める事で エンジン本来のパワーを取り戻します) - オイル漏れ予防
(ドロドロしているので 漏れにくくなります) - メカノイズ減少
(ドロドロしているのでオイルが緩衝材となり衝撃を吸収しメカノイズを減少させます)
化学合成ベースオイルと鉱物ベースオイルとでは使用目的作り方しだいで全くことなります
もちろん新車に使っても問題はありません
特にノンポリマー鉱物オイルで作られたエンジンオイルは「旧車・過走行車」に最適な設計となっています
化学合成/部分合成/鉱物の3種類しかないと思ってまいませんか?
それぞれのベースオイルに通常の製法とノンポリマー製法があります
ノンポリマー製法はベースオイルを贅沢に2種類使用してつくるため 高コストです
それぞれに特色がありエコカー向き レース向き 旧車向きなどがあります
「お客様が求める性能を満たすエンジンオイル選び」が重要
エンジンオイルを探す際に、お客様が求める性能は多岐に渡ります。
価格、燃費、漏れ防止、白煙防止、最高のエンジンレスポンス、保護性能…
「何かいいオイル無いかな?」と漠然と探していませんか?
どのオイルも高性能、高い潤滑性、高いエンジン保護性を謳っています。
そこに違いはあるのでしょうか?ある場合は、どのくらい違うのでしょうか?
例えば求める性能が「燃費」だった場合。
「潤滑性が高いオイルを選んだのに、燃費が良くならない」
ということは度々発生します。
考え方自体は間違いではありません。
しかし、潤滑性だけを求めても、燃費は良くならない場合が多いのです。
その理由は、エンジンの構造と深く関わっています。
更に言うと、エンジンの構造とオイルのマッチングが必要となってくるのです。
つまり、エンジンオイルを選ぶ時には「お客様が求める性能を満たすエンジンオイル選び」が重要となってくるのです。
上記を踏まえて、本記事では、化学合成オイルのメリット・デメリットからエンジンオイルの選び方についてご紹介いたします。
化学合成オイルは耐熱性が高い?
化学合成は耐熱性が高いと言われていますが その様な資料はまったくありません
正しくは熱とせん断安定性に優位ということです
その理由は分子の大きさにあります。
- 化学合成ベースオイルの分子は小さいために熱に安定し せん断に強くなります
- 鉱物ベースオイルの分子は大きく 分子がせん断されやすい
このことが化学合成は熱に強いと誤った情報として認識されています
- 分子が大きいほど密度は低くなり冷却性が高くなります
- 分子が小さいほど密度は高くなり 冷却性に劣ります
エンジンオイルの求められているものは耐熱性ではなく冷却性です
- 潤滑性
(摩耗防止・摩擦低減) - 清浄分散性
(エンジン内部を洗浄して綺麗に保つ) - 防錆性
(サビを防止する) - 冷却性
(熱ダレ防止) - 気密性
(エンジンパワーの維持) - 緩衝性
(衝撃を吸収して静かにする)
この中の潤滑性・冷却性・気密性・緩衝性はノンポリマー鉱物オイルにしか出来ない性能持っています 潤滑性は鉱物・化学合成共に違いはほぼありません
潤滑性の違いは配合する添加剤で決まります
化学合成オイル鉱物オイルの耐久性ってどのくらいの違いがあるの?
- 化学合成ではおよそ60,000㎞
- 鉱物ではおよそ30,000㎞
の耐久性があると言われています
感のよいかたはお気づきだと思いますが 誰も60,000㎞なんて使ったりしません
使ってもせいぜい10,000㎞程度
鉱物ベースオイルの弊社ライズオイルの耐久性は10,000㎞程度
なぜそのようなことになるのでしょうか?
それは配合する添加剤がベースオイルよりも先に劣化してしまうからです
ベースオイルの性能も大事ですが、それだけではありません
配合する「添加剤」との組み合わせと「作り方」で決まります
そこに「お客様が求める性能がマッチするか・しないか」なのです
鉱物オイルは品質が悪いというのは時代遅れの考え
オイルの製造技術は年々進化し続けています 鉱物オイルは品質が悪いと考えていた時代もありましたが 現代ではノンポリマー鉱物オイルリッチ製法というものが確立され その性能は高く評価されています
「お客様が求める性能を満たすエンジンオイル選び」が重要
エンジンオイルを探す際に、お客様が求める性能は多岐に渡ります。
価格、燃費、漏れ防止、白煙防止、最高のエンジンレスポンス、保護性能…
「何かいいオイル無いかな?」と漠然と探していませんか?
どのオイルも高性能、高い潤滑性、高いエンジン保護性を謳っています。
そこに違いはあるのでしょうか?ある場合は、どのくらい違うのでしょうか?
例えば求める性能が「燃費」だった場合。
「潤滑性が高いオイルを選んだのに、燃費が良くならない」
ということは度々発生します。
考え方自体は間違いではありません。
しかし、潤滑性だけを求めても、燃費は良くならない場合が多いのです。
その理由は、エンジンの構造と深く関わっています。
更に言うと、エンジンの構造とオイルのマッチングが必要となってくるのです。
つまり、エンジンオイルを選ぶ時には「お客様が求める性能を満たすエンジンオイル選び」が重要となってくるのです。
上記を踏まえて、本記事では、化学合成オイルのメリット・デメリットからエンジンオイルの選び方についてご紹介いたします。
現代のエンジンはなぜオイルは流動性が高い方が良いのか?
では、流動性が高いと、何にメリットがあるのでしょうか?
それはオイルポンプを通過する時の抵抗の少なさにあります。
サラサラなオイルが通過すると、ドロドロのオイルがオイルポンプを通過する時よりも、抵抗が少なくなるということです。
※オイルが通りにくいからと言うと、中にはオイルが循環しなくなって、焼き付くと勘違いする人が必ずいます。焼き付くことは決してありません。
エンジンのオイルポンプは、クランクシャフトに直結しています。
そのため、オイルがドロドロになると、クランクシャフトが回転しにくく感じ、アクセルを踏んだ時にエンジンレスポンスが落ちたように感じるわけです。
近代のエンジンは、その流動性の高さを利用して燃費を良くしたり、排ガス中のCO2を減らすことに貢献できています。鉱物オイルでこの低粘度を作ることはできません。
オイルが黒くなる3つの理由
では、なぜオイルが黒くなるのでしょうか?
以下では、3つの理由を説明します。
①ブローバイガスの混入
摩耗したエンジンには、ブローバイガス(※)が大量に発生します。
それがクランクケース内に入り込み、オイルと混ざって黒くなってしまうのです。
逆に摩耗の少ないエンジンはブローバイガスが少ないので、影響を受けにくくなります。
※ ブローバイガスとは、下記イラストにある「2」の圧縮が漏れたガスのこと。
②ポリマーの劣化
オイルが黒くなる原因の多くは、このポリマーが劣化したことが原因です。
既にお伝えした通り、ポリマーは熱とせん断に大変弱い存在です。
ポリマーが劣化することで、オイルは黒くサラサラなオイルへと変化していくことになります。
黒く変化したオイルが燃えると、カーボンデポジット(燃えカス)、スラッジ(オイルがヘドロ化したもの)も発生させトラブルの原因となります。
カーボンデポジットは、ピストンやシリンダーヘッドに付着します。
これがロータリーには大敵となるのです。
③エンジン内部の汚れを取る力が強い
エンジンの汚れをとるエンジンオイルは、良いエンジンオイルと言われています。
汚れを取らないオイルよりも取るオイルの方がいいですよね。
しかしながら、汚れを取る力が強いと、当然弊害が出てきます。
汚れを取るエンジンオイルというのは、通常3年という年月を掛けて取る汚れを2年という短い期間で取るということです。
これを一般の方は「即効性がある」と勘違いしている部分があります。
けれども、長い目で見ると、即効性が無いことが多いのです。
なぜなら、汚れが「塊」として落ちてしまうことで、オイルの吸い込み口を塞ぎ、エンジンが焼き付いてしまう可能性があるからです。
この汚れは人間で例えると、血栓に当たります。
つまり、血栓が血液の流れを邪魔して、エンジンが死んでしまうことに繋がります。
そのため、汚れを取る際は、徐々にゆっくりと汚れを分解していく必要があります。
近年のエンジンオイルは燃費を求め、サラサラで粘りを持たないエンジンオイルになっています。
サラサラなエンジンオイルは、疲れた旧車・過走行車の摩耗したエンジンの隙間を埋める力が弱く、すぐに黒くなるため、オイルが長持ちしません。
ノンポリマー鉱物オイルは旧車・過走行車にとってメリットだらけ
それでは、「旧車・過走行車(10万キロを超えたエンジン)に乗っている自分は、どうしたら良いのか」と思われる方もいるかもしれません。そんな方々におすすめなのが、鉱物オイル。
ここでは簡単に、「なぜ鉱物オイルが旧車・過走行車におすすめなのか」説明します。
通常製法とノンポリマー鉱物製法の耐久性の違い
旧車・過走行車にお乗りの方はぜひRIZOILを!
旧車・走行距離不明・多走行、旧車・過走行車(10万キロを超えたエンジン)にお乗りの方は、
RIZOILをぜひご利用ください。
番外編:部分合成オイルについて
本記事には取り上げていませんが、「部分合成オイル」というオイルもあります。
ご存知の方は、「部分合成オイルは化学合成オイルのメリットと鉱物オイルのメリットの良いとこどり…」と思っている方もいるのではないでしょうか。
実は違います。
部分合成オイルの名称を読み解いてみましょう。
英語では、シンセティックブレンド(SYNTHETIC BLEND)と言います。
部分的に合成を混ぜているという意味。
量販店に並んでいる多くの部分合成オイルは何を使っているのでしょうか?
グループ1・3を混ぜて使っています。これが部分合成オイルです。
簡単にいうと、鉱物80%化学合成20%かもしれない…?
メーカーにより配合比率は違うと思いますが、言葉だけみると合成の比率は少なく、鉱物の比率が多い気がします。
部分鉱物オイルでは無いのですよね。
それも使っているのはグループ1です。配合比率は極秘なのです。
私が部分合成を作るのであれば、グループ2・3を使います。
ただ、グループ2・3もほぼ同じ性能なので、ブレンドする意味があまり無い気がします。
意味があるとすれば、鉱物は10Wまでしか出来ないものをグループ2・3を混ぜることで0W、5Wに出来るぐらいでしょうか。
s44