オーバーホールすると、良く言われるのが、バルブガイドとバルブシートの打ち換え。
これってどうよ? なんでも新品が良いと思っていたら大違い。
バルブガイドの打ち換えは、ヘッドを200℃以上に加熱して、打ちかえます。
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話は飛びますが、オーバーヒートという言葉を聞いた事があると思います。 オーバーヒートとは水温で約110℃以上になると、水の沸点を超えるので、ラジエターなどから 水が噴き出します。
水の沸点は100℃なのに110℃な訳は、ラジエターキャップにあり、このキャップが1.1bar(気圧)まで加圧出来るようになっているからです。(キャップによっては1.2bar以上のものも)1気圧で100℃ですから1.1だと110℃ということです。
ヘッドはアルミ合金で出来ています。 アルミは熱膨張しやすいですね。 綺麗に膨張し、綺麗に収縮してくれれば、問題はありませんが アルミの膨張の形はいびつで、予想できません。
そうすると、最悪の場合、ヘッド吹き抜けということになります。 ヘッドとシリンダーブロックとの間に変形によって、隙間ができるからです。
120℃程度でこのような事が起きるのですから、200℃という温度に加熱してバルブガイドやシートを打ち抜くとどうなるか?想像がつくと思います。
弊社に沢山の相談があります。 その中に、オーバーホールしたけれど、煙を吐くというもの。
ピストン新品、リングも新品、シリンダーもボーリングしてオーバーサイズピストン入れて それなのに、煙を吐く。
加熱されたヘッドにバルブガイドを打ち込む時、キンキンに冷やされたバルブガイドを打ち込みます。 液体窒素で冷やされたバルブガイドを200℃に加熱されたヘッドに打ちこむのです。
すると急激な温度変化が生じて、アルミで出来てるヘッドはクラックが入る場合もあります。 これが原因で「煙はき」になることもあります。 バルブシートも同じですね。しかも高回転を使うレースエンジンにバルブシート打ち換えしたヘッドを使うと バルブシートが脱落することもありますので注意が必要です。 これはとても技術を必要とする仕事ですから、信頼できる内燃機屋にだすことをお勧めします。
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