エンジンから気になる音しませんか?

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なぜ気になる音がするの?

エンジンから不快な「カタカタ」という音が聞こえてきませんか?
あなたの愛車のエンジンから気になる音が聞こえませんか? 例えば
エンジン上部からカタカタ音
エンジン下部からゴーという音
ジャラジャラ音 

いづれも音のする場所や、音の種類によって原因が違います。新車の時は静かだったエンジンも走るにつれてエンジンから「カタカタ」音がし始める・・・

気になるので、エンジンオイルを早めに交換してもまた「カタカタ」いい始める・・・「高い化学合成オイルを入れてみよう!そうすればいいかも?」といって入れてみるしかし1000キロも走ると「カタカタ」いい始める。今度は添加剤を入れてみる・・・「止まらない・・・」色々試してみるけどなかなか改善しない。そのうちにエンジンの「カタカタ」という音が大きくなり始め、気になってしょうがない。

このままにしておけば壊れるのではないか?こう思っている方は、まだ良い方でしょう。少しぐらい「カタカタ」いっても気にしない・・・この様な方が壊れてしまって手遅れの状態でショップに持ち込みます。あなたはエンジンの音を耳をすませて聞いたことがありますか?

なぜこのような事が起きるのでしょう?

その答えは、エンジンオイルの粘度変化・・・新油の時は、0W-30の粘度があっても、1000キロも走ると粘度が低下して緩衝性が低くなり、打音として聞こえてくるのです。

粘度は衝撃を吸収しメカノイズを消してくれる重要な役目をしているのです。

エンジンオイルには粘度というものがある

エンジンオイルには粘度というものがあります。この粘度は「粘度向上剤」というものから作られ、その分子はスプリングの様な形をしています。

ご存知の通り、車の足回りには衝撃を吸収するためにスプリングが着いていますよね?画像参照→エンジンオイルの中にも粘度向上剤という衝撃を吸収する分子が配合されています。

そのスプリングが(粘度向上剤)が少順で、0W-20<5W-30<5W-40次第に多くなっていきます。多くなればなるほど、衝撃を吸収してくれるので、エンジンの音は静かになっていきます。

ところが、エンジンオイルに配合される「粘度向上剤」は各メーカー違う技術で違う性能です。長持ちする粘度向上剤もあれば、長持ちしない2000kmも走ると、メカノイズが出始めるわけです。

それでは、メカノイズを消すためには粘度を上げればいいのか?と言うと条件があるのです。

メカノイズを消すための条件 粘度を上げるだけではダメ

メカノイズを消すためには、粘度を上げると消える傾向にあります。そのため市販の添加剤は粘度を増やすための粘度向上剤を添加するわけです。ですが一時的なものが多いのです。

一時的に消える理由は、メーカーが添加している「粘度向上剤」の質に問題があるからです。

「粘度向上剤」は各メーカーの技術が違えば、耐久性も分子構造も違ってきます。どれも同じでは無いということ。オイル交換毎に添加剤を使ってもらわなければいけません。なので寿命も短く設計されているものもあります。

「粘度向上剤」はエンジンの中で、かくはんされ、金属同士がぶつかるときにつぶされ、切られます。

熱せられると、分子は伸びてしまいます。熱で膨張するということ。

エンジンオイルの交換直後はエンジンも静かだけど、すぐにメカノイズが出てしまうのは、2つの事が考えられます。

1:添加した「粘度向上剤」自体に耐久性がないという事。

2:使用するエンジンオイル自体の粘度が保てない事。

メカノイズを消すには、この添加する「粘度向上剤」の耐久性があり、添加するエンジンオイルにも耐久性が必要だってことです。そうでないと効き目があってもすぐに効果が無くなるわけです。

以下のオイルはメカノイズを消すのは難しい

・エンジン始動時(冷間時)エンジンは静かだが、温まるとメカノイズが増えてくる。

(これは粘度向上剤が熱によって伸びてしまい、緩衝性が失われたから)

・数千キロ走るとメカノイズが増えてしまうオイル

このようなオイルに添加剤を加えてもベースが悪いので、メカノイズは消えにくい。

メカノイズを消そうと添加剤を入れようと思ってませんか?

間違った添加剤の使い方に問題があるのかもしれません。

よくある間違った対処法

良くある対処法に、市販されている「添加剤」を入れるというもの。「添加剤」は星の数ほどの種類があります。その「添加剤」は元々エンジンオイルに配合されている「添加剤」です。

まずは添加剤とは元々配合されている物にさらに添加することになります。

・オイル上がりを防止する「添加剤」は「粘度向上剤」。

・メカノイズを減らす「添加剤」も「粘度向上剤」

・粘度は(10W-30や10W-40などの表示部分)「粘度向上剤」で作られます。

それならば、初めから粘度が高いもの入れれば良いわけです。

・エンジンに被膜を作れば良いと思って入れる「極圧剤」。

音はこすれる音なのか?それとも打音なのか?回転音なのか?で使用する添加剤は変わってきます。打音に対し金属に被膜を作っても衝撃を吸収しなければいけない打音は消えない訳です。

・良く分からず、「添加剤」を入れれば良いと思っていれてしまう。

・店員にすすめられて入れる。

これは全く意味がないですね。

添加剤は各メーカーの技術で作られていますが、この添加剤の耐久性も違うという事。5000kmも使えないものが大部分。

結果

・入れても初めだけ。

・オイル交換の度に、高価な添加剤を入れなければいけない。

・全然変わらない

これでは根本的な改善にはならない訳です。

メカノイズを解消する根本的な改善法

メカノイズを根本的に改善する方法は、エンジンオイルです。傷が入っていないエンジンであれば粘度を上げることで、メカノイズを減少させることが可能です。

ただやみくもに粘度を上げてもダメで、耐久性の無いエンジンオイルを使用すると交換したては静かだが、すぐにノイズがでる事の繰り返しになります。

大事なのは耐久性のある高粘度のエンジンオイルを使用することです。

エンジンオイルには市販されている「添加剤」はすべて入っています。

基本的にすべて入っているので、添加剤を入れる必要はありません。

メーカーの研究者が「これでベスト」という添加剤の配合をしているので、添加剤を入れると、その配合が崩れてしまい、逆効果になる場合もある。

メカノイズのするエンジン内部

この画像は旧車ですが、現代の車のタペットはオートタペットと言って油圧によって自動調整されています。

オイルが通る穴は非常に小さく、オイル管理を怠るとその穴はたちまち詰まってしまい異音が発生します。

カタカタ音はカムの傷やタペットクリアランスが原因

カムシャフトの傷。

この部分に傷があるとカタカタ、タタタタと打音がする。

コールドスタート時(エンジン始動時)は油膜が出来ていないため、始動時に摩耗してしまいます。

タペットクリアランスが狂うとカタカタと音がでる。

この部分の狂いは油温に関係することがある。

油温が上昇し金属膨張することで、変形します。

正常なクリアランスは

吸気側:0.15~0.19mm

排気側0.17~0.21mm

クリアランスが狭ければ打音は小さくなり、広がると打音は大きくなる。

現代の車はオートタペットが主流でオイル管理が悪いとすぐにオイルの小さい穴が詰まってしまいクリアランス調整ができなくなってしまいます。

下の動画はHONDA インテグラ Type-R B18C のカムカバー。オイルが小さい穴から噴射され潤滑されるのがよくわかると思います。この様な小さい穴はオイル管理が悪いとすぐに詰まってしまい異音の元になり、詰まった穴は添加剤では取れません。

ゴロゴロ音のエンジン内部:クランクメタルの傷や段付き摩耗が原因

クランクメタルの傷や段付き。

画像はクランクメタル右側が黒く変色している部分が段付き摩耗してる部分

オイル管理が悪いもしくは質の悪いオイルを使うと段付き摩耗がすすみます。

クランクが痛むとゴロゴロと回転音がしてきます。

アクセルを踏み込むとカリカリ音のエンジン内部

燃焼室にカーボンが付着すると、そのカーボンが火種となって、吸入したガソリンにプラグで点火するよりも早く火がついてしまう早期着火という状態になることがあります。

そうなるとノッキング現象でカリカリと音がすることもあります。現代のエンジンはノックセンサーという物が付いていてノッキングを防止してくれていますが、過剰にカーボンが付着した場合ノックセンサーで補正出来なくなってしまいます。

このカーボンを除去することで早期着火を防ぎパワーアップすることが出来ます。