【警告】DLCコーティングは危険?──知らないとエンジンを壊す落とし穴DLCコーティングの危険性とオイル選びの重要性

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CLCコーコーティングで怖るれる?

「DLC加工さえしておけばエンジンは守られる」──そんな風に思っていませんか? 確かにDLC(ダイヤモンドライクカーボン)は摩擦を減らす優れた技術ですが、そこに過信は禁物です。実際には、DLCは“滑らせる素材”にすぎず、“守る素材”ではありません。

添加剤が効かないという大きな弱点を抱えているため、誤解したまま使えば、むしろエンジンを危険にさらすこともあります。

だからこそ大切なのは、「どんなオイルを選ぶか」という視点です。エンジンを長く守るための本質は、DLC加工そのものではなく、ベースオイルと添加剤のチームワークにあります。この記事では、DLCの真の姿と、オイル選びの重要性について解説します。

DLCは“守る”のではなく“滑らせる”素材である

DLC加工したピストン

DLC(ダイヤモンドライクカーボン)は摩擦を低減する優れた素材ですが、それ自体がエンジンを守る役割を果たすわけではありません。

誤解してDLCに過信すると、むしろエンジン保護が不十分になり、重大な損傷を招く可能性があります。本当にエンジンを守るのはDLCではなく、オイルの設計思想と添加剤のチームワークです。

DLCのメリットと限界

DLCは非常に硬く、かつ滑りやすい表面をつくり、摩擦を減らす点で有効です。燃費改善や摩耗の一時的な抑制には効果があります。しかし、DLCには以下の弱点があります:

汚れやカーボンへの耐性不足

DLCは化学反応を拒む性質を持つため、極圧剤だけでなく清浄分散剤の働きも十分に活かせません。結果としてカーボンデポジットやスラッジが表面に堆積しやすく、潤滑不良や焼き付きの原因となります。“滑る”ことには優れていても“汚れを防ぐ”ことは不得意であり、オイル設計との協調がなければ逆にリスクを増やす結果につながります。

極圧剤が効きにくい

通常、ZDDPやMoなどの極圧添加剤は金属表面に化学反応して強固な保護膜を形成します。ところがDLCの表面は化学的に安定しており、まるでフッ素加工のフライパンのように“くっつかない”のです。そのため万一の金属接触時に極圧剤が働かず、焼き付きや摩耗のリスクが高まります。

極圧剤が反応するための環境

DLCは炭素で出来ています。極圧剤は金属同士が極所的に高温・高圧になることで、プラズマが発生します。

このプラズマが極圧剤であるモリブデンや、ボロン、チタンなどが化学反応を起こして金属表面に吸着します。

炭素で出来たDLCではこのプラズマが発生しないので、極圧剤が効かないという事態となってしまいます。

衝撃や高負荷には無力

DLCは硬度が高い反面、しなやかさに欠けます。通常の摩擦には強い一方、局所的な衝撃や高負荷には脆さを見せ、表面剥離(スパリング)や点状摩耗(マイクロピッティング)を起こすことがあります。

特に高回転・高出力エンジンではピストンピンやベアリングに集中ダメージが発生しやすく、“硬さゆえの弱点”が露呈します。

エンジンを守るのは「オイル設計」

エンジン内部を本当に守るのはDLCではなく、オイルのブレンド設計です。特に以下が重要になります:

極圧剤と清浄分散剤がカギ

極圧剤には様々な種類と質、効果効能があります。

  • ZDDP(リン系極圧剤):摩耗を防ぐ“切り込み隊長”。
  • ボロン系添加剤:金属表面にシールドを形成する“守護者”。
  • チタン系添加剤:耐久性を補完する“鋼の騎士”。
  • 清浄分散剤:カーボンやスラッジを抑制し、舞台を整える“司令塔”。

これらのチームワークが機能して初めて、エンジンは長期間にわたって守られます。DLCだけに依存する考え方は危険であり、「添加剤ブレンド+ベースオイル設計」こそがエンジン保護の本質です。

エンジンを本当に守りたいなら、“DLCコーティング”ではなく“オイル選び”にこそ注目すべきです。

合成だから安心!DLCとの組み合わせは最強!?

合成オイルは潤滑性が高いから安心と思っていませんか?
それは誤解です。潤滑を作り出すのは、極圧剤と清浄分散剤の仕事だからです。

「DLC加工=万能」という都市伝説的な誤解は非常に多く広まっています。しかし現実には、DLCはあくまで“潤滑補助”の一素材に過ぎません。エンジンオイルの役割を理解し、設計思想に基づいて選ぶことが、エンジンを守る唯一の方法です。

エンジンを本当に守りたいなら、“DLCコーティング”ではなく“オイル選び”にこそ注目すべきです。

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