流体潤滑
流体潤滑とは、油の膜を挟んで金属面同士が離れて滑っている状態です。
簡単に言うと水上スキーの様にエンジンオイルの上を金属が接触することなく浮いていることになります。


自動車のエンジンのクランクシャフト・メタル部は、すべり軸受けと呼ばれ軸が回転すると、それにつられて潤滑油がメタルとの狭い隙間へと引きずり込まれ、圧力が発生しメタルを浮かせます。
潤滑油の進入場所がくさびのような形状をしているので、この現象を”くさび効果”と呼んでいます。

写真は同じ500000mil(80万キロ)走ったエンジンのメタルです。上の分は磨耗していますが、下の方は磨耗が見られません。
境界潤滑
カムシャフト境界潤滑とは、流体潤滑の様に充分な厚みの油の膜を保持していない状態で(ドライスタート時の各摩擦面や高負荷時のカム、メタル部に多く発生)

エンジンを停止すると流体潤滑はなくなり、分子レベルでの潤滑になるため、磨き上げた鏡面であってもオイル分子より大きく突き出た突起部があり、お互いにぶつかりあった部分は高温になり溶けてくっつき次の瞬間引きちぎられていきます。
カムシャフトの傷
これがオイル交換時に出る金属粉の正体でもあります。 表面に吸着したわずかな分子膜が摩擦力を減らします。 高負荷時のメタル部や、摩擦部の周速度が大きく変化するカムの表面とかがこの状態です。

写真は通常のオイル交換をしていたもののフタを空けてみるとこのとおり傷だらけ・・・
これを防ぐには分子レベルでも良好な潤滑をするエンジンオイルが必要です。

極圧潤滑
極圧潤滑とは、駆動系のギヤ等の加速・減速により圧力がギヤの接触面に加わって、粘度の高いギヤオイルの分子さえも押しつぶされてしまう摩擦面での潤滑です。
この場合では水上スキー板の乗っている様に、摩擦面を滑りやすい物質に変化させないと潤滑できません。

摩擦面が直接に擦れあうと、表面が溶けて高温になります。
この摩擦面に化学的活性度の高いハロゲン化合物が存在すると、熱により金属を腐食させて柔らかくします。柔らかい腐食膜を作って極圧潤滑するのが極圧剤と呼ばれるオイル添加剤です。 一般的に知られている極圧添加剤は塩素系炭化水素(硫黄系、リン系もあります)で、ギヤ、デフ・オイルには普通に添加されています。

ハロゲン系極圧剤がエンジンオイルに敬遠されるのは、高温になると化学的活性が強く、非鉄金属を多用している
エンジン内部を腐食させる可能性があるからです。
チ○○○クなどはハロゲンを使用しエンジン内部を溶かして表面処理して使うとなっています。
本当に溶かして大丈夫なのでしょうか?
本当に全部排出されるのでしょうか?必ずエンジン内部にはオイルが残るのですが・・・
粘度

粘度とは、オイルの粘り度合いを表すもので、粘度の高いオイルは金属の表面に作る油膜が厚く、それだけ大きな荷重を支えることが出来るのできます。
(油の膜切れを;起こさない)

しかし、粘度は高過ぎると、エンジン内部を流れるときに大きな抵抗となりエンジンの力が十分に発揮できなくなります。
(動きが悪くなるってことです。)


反対に低過ぎるとエンジン内部を流れるときに大きな抵抗はなくなり、エンジンの動きは良くなり損失は減少しますが、油の膜が切れやすく(油の膜が薄くなります)潤滑作用が十分に行われなくなります。

従って、使い方や、排気量に合わせ、適正な粘度のものを使用する必要があります。
又、オイルの粘度は、温度によって著しく変わるので、(エンジンが温まっているときは軟らかく、冷えている時は硬い) この場合、温度によって粘度の変化する度合いを示す数値をSAE(粘度指数)と言い、粘度指数の大きいものほど温度による粘度変化の度合いが少なくなります。
10W-40』より、『0W-40』の方がサラサラしています。
Wはウィンターに意味で、数字が小さければ小さいほどサラサラになります。


エンジン・オイルの粘度は、温度と密接な関係があります。

しかし、1つの粘度番号のオイルで、すべての条件の潤滑をまかなうことが出来ないので、運転条件あるいは外気温度によっつて数種の粘度番号のオイルを使い分けなければなりません。

このようなオイルをシングル・グレード・オイル(SAE10W・SAE30など)と言います。


これに対し、SAE10W−30・20W−40などのマルチ・グレード・オイルは粘度指数の大きいオイルであり、例えば10W−30は、低温始動性の面ではSAE10Wの性能を持ち、高速、高負荷及び高温時にはSAE30の性能を備えたオイルです。

この為使用条件などによる使い分けの必要がありませんが、粘度変化が少ないのはシングルグレードで、旧車や空冷エンジンに最適といえます。


現代の車、バイクにはシングル・グレード指定の車両はありません。

VWビートルの古いタイプや、ハーレーの古いタイプはシングル・グレードが指定されています。
なぜなら、当時マルチグレードというものが無かったからです。

シングル・グレード指定の車両にマルチ・グレードのオイルを入れると、オイル漏れしたり、オイル上がり、オイル下がりなどの不具合が発生することがあります。

クリアランス

クリアランスとは、エンジン内部の金属同士が動く部分に隙間を作って、スムーズに動かすことを目的としています。
その隙間のことをクリアランスといいます。
隙間にはエンジンオイルが入り込み潤滑しています。

写真はピストンとシリンダーのクリアランス
隙間から光がみえるでしょ。

この隙間にエンジンオイルが入り込み潤滑しているのです。
隙間は大きくなるとエンジンからの気になる異音(ガシャガシャ・ジャラジャラ等)として聞こえてきます。
このクリアランスは、大きすぎても小さすぎてもいけません。

化学合成オイルは分子が小さいので、
どんな隙間のも入り込めるからいいと言っている方がいらっしゃいますが、
この様に隙間が有りますので十分にエンジンオイルは入り込み潤滑できます。
必要以上に浸透するオイルは、オイル漏れの原因となります。

オイルシール
オイルシールとは、部品のつなぎ目などから、
エンジンオイルが漏れる事を防止するために使われているゴムで出来た栓の様なものです。

エンジンは鉄だけで出来ているわけではなく、
鉄・アルミ・チタン・等の金属や、紙・ゴムと色々な素材で出来ています。

素材には弱点と言うのが必ずあります。

鉄は酸に弱い・アルミは酸にもアルカリにも弱い・紙は

電磁吸着オイル

最近になって、エンジン内部に電磁的にエンジンオイルが吸着して、
エンジン内部を守ると言ったエンジンオイルが登場しています。

果たして、本当なのでしょうか?
なぜ吸着するのでしょうか?
正確に言うと一部にしかありえません。
それは、
磁石がプラスにマイナスを近づけるとくっつこうとする性質を
利用した物
です。

エンジンオイルの分子にプラスの磁力を持たせると、
マイナスの磁力を持った物にくっつこうとします。
それでは、エンジンプラスでしょうか?マイナスでしょうか?
実は金属によりプラスだったり、マイナスだったりします。
鉄はマイナス?アルミはプラス?シリンダライナーは?
メタルは?メッキシリンダーは?
さてプラスなのでしょうか?マイナスなのでしょうか?

そしてそのエンジンに吸着するエンジンオイルとは、
プラスの分子を持っているのでしょうか?
それともマイナスの分子を持っているのでしょうか?

エンジンオイルに化学的にプラス又は、マイナスの分子を持たせる事で、
逆の分子を持った物で有れば、吸着します。
シリンダライナーがマイナスの磁力であれば、
エンジンオイルはプラス分子を持たせることで、
吸着してエンジン保護につながるでしょう。


しかし、金属はすべて分子が違います。
プラスなのかマイナスなのか材質により違うのです。
鉄とアルミは違うのです。

シリンダライナーには吸着するけれど、メタルには吸着しない。
その逆も考えられます。

マイナス同士は反発しますから、
そこには、エンジンオイルは有るのでしょうか?無くなるのでしょうか?

すから、どのエンジンにも吸着してエンジンを保護すると言うことは、
あり得ないのです。
絶対にどこの場所でも吸着と言うのは考えられないのです。


あなたは、メーカーの説明をよく分からず、信じきっていませんか?
パラフィンについて

鎖式の飽和炭化水素をいう。メタンCH4,エタンC2H6,プロパンC3H8,ブタンC4H10などで,
一般式CnH2n+2で表される。C1〜C4は常温で気体,C5〜C15くらいまでは液体,
それ以上は固体である。分子中の炭素鎖が直鎖状のものをノルマルパラフィン,
側鎖を持つものをイソパラフィンという。