タペット調整の方法

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タペット調整方法

カムシャフトとタペットのクリアランス(隙間)を測定することから始めます。吸気側と排気側でのクリアランス(隙間)は違いますのでサービスマニュアルにて確認しましょう。

このエンジンはシムを交換することで、クリアランスの調整をすることになりますが、ホンダなどはシムではなく、アジャスターで調整が可能なものもあります。

ZRX1200Rの場合の基準値

吸気:0.13~0.19mm

排気:0.18~0.28mm

この基準値以内に納めます。この基準値よりも広くなると、タペット音がするようになります。

シックスネスゲージを用意

使い方


0.15mmを作るには、0.07mmと0.08mmを組み合わせれば、0.15mmが出来る。これを繰り返しタペットのクリアランス(隙間)を測定する。

クリアランス(隙間)の測定

ロッカーアームとシムとの間を測定する。

この場合、0.14mmだったので、隙間が狭かったので、シムを交換し調整する。

シムの交換

ロッカーアームをマイナスドライバーなどで横にスライドさせシムを露出させる。露出したシムは凹みにはまっているだけなので、先の細いものでかき出せば簡単に取れる。

シムの測定

排気:0.18~0.28mm基準値

このシムの厚みが2.7mmでクリアランス(隙間)が0.14mmだった。

隙間が狭かったならば、広げる必要があるので、薄いシムに交換する。およそシムは0.05mmおきに設定があるので、2.714mmは2.65mmのシムに交換すると規定値の0.19mmとなる。

これを16バルブあるので、16回繰り返す。出来れば基準値の最低値エキゾーストでれば、0.18mmに合わせたいので、2.65mmのシムを削り2.64mmのシムを作る。

シムは素手で触るだけで、体温で熱膨張するため、素手で触らないこと。重量バラランスを取るならば、バルブ、シム、リテーナーの重量まで合わせてあげると、高回転の回り方も変わってきます。

私の場合は0.001mm単位まで合わせます。

シムを元に戻す

シムを元に戻し、マイナスドライバーを抜けば完成。これを4気筒16バルブならば、16回繰り返すし再度測定する。違っていれば、やり直し。